よくある質問

Dirac Live について

Dirac Live は私のオーディオシステムの性能を上げてくれますか?

いいえ.Dirac Live がオーディオシステムの性能を上げることはありません.

Dirac Live はオーディオ機器が持っている本来の能力に近づけるためのソリューションです.例えば,オーディオ機器 A の本来の能力が 10で,室内音響の壁によりそれが 5 まで低下していたとき,Dirac Live はそれを 9 に回復させるように働きます.

 

ただ,考え方として,例えば,6 の能力を持つオーディオ機器 B が,室内音響の壁により 3 まで低下していたのを,Dirac Live で 5 まで復元したとき,聴感上,音響処理をしていないシステム A と同等に聴こます.このとき 6 の能力を持つ機器B が 10の能力を持つ機器 A と同等になったと感じ,それをもって性能が上がったと表現する人がいるかもしれません.

 

サウンドステージの改善にはオーディオ機器のグレードアップよりは音響処理の方がはるかに効果的です

では,Dirac Live は何をしてくれるのですか?

Dirac Live は基本的に室内音響の壁を取り除くためのソリューションです.

室内音響は,リスニングポイントにおいて,オーディオ機器が本来持っている周波数特性,位相特性,時間特性に大きな悪化をもたらします.これらは,音の音色(波形),艶,音像の定位,臨場感,サウンドステージなどと表現される属性と直結しており,Dirac Live はこれらをできる限り本来の状態に近づけようとします.

 

Dirac Live の役割は,室内音響の壁を取り除くことにより,オーディオ機器の性能を十分に引き出し,音源本来のサウンドステージをリスナーに届けます

 

わけても周波数特性は聴感上の影響が大きいのですが,Dirac Live はリスニングポイントにおける周波数特性を自由に変えることができるため,例えばスピーカーが本来持っている周波数特性を聴感上変えることもできます.これは本来の使い方ではないのですが,これを大きなメリットと考える人もいます.スピーカーの本来の特性は,メーカーがそのスピーカーを特徴づけるために意図してデザインしており,その特徴を良しとする場合は Dirac Live でその特徴を生かし,また気に入らない場合は自分の好みに変えることができます.

Dirac Live は私のオーディオシステムのセッティングの問題を解決してくれますか?

セッティング内容は多岐にわたりここですべてを取り上げることはできませんが,内容によりできるものとできないものがあります.

できる

  • スピーカーを室内に対称的に設置できない場合でも,Dirac Live はリスニングポイントにおいて,左右のスピーカーの音響特性をそろえるように最適化します.
  • リスニングポイントが二等辺三角形の頂点でなくても,Dirac Live は音響特性を最適化します.
  • リスニングルーム環境が左右対称的でなくても,Dirac Live はリスニングポイントにおいて,左右のスピーカーの音響特性をそろえるように最適化します.

できない

  • スピーカーの設置に起因して発生する不必要な振動/ノイズを解決することはできません.スピーカーは余分な振動が発生しないように,また,ガタやふらつきがないように設置して下さい.
  • スピーカーの音で家具が振動して発生するノイズを解決することはできません.

吸音材や反射板などによる音響処理は必要ないのでしょうか?

従来のパッシブな音響処理と Dirac Live とは相補的な関係にあるため,従来の音響処理が可能であれば,ぜひ併せてご利用ください.

吸音材,反射板,拡散板,専用リスニングルームの設計などの音響処理は有効ですが,現状分析とその対策,効果の検証に大きな手間とコストがかかります.またこれだけで室内音響問題が解決するわけではなく,副作用を含め,部分的に問題が残るため,Dirac Live と併せて使用すればより効果的です.

 

一方,ホームオーディオでは,手間とコストに加え,生活空間であることから,インテリアや室内の見た目の点で,こうした音響処理が難しい場合があります.このような状況では,室内音響が大きな問題となりますので,Dirac Live の活用はとても効果的です.Dirac Live では問題点が可視化されるため,聴覚のみならず視覚的にも問題分析,対策,効果の検証ができます.

Dirac Live はマルチスピーカー,マルチアンプに対応していますか?

通常の 5.1ch や 7.1ch などのマルチチャネル サラウンドの場合は,PC を HDMI 経由で AVアンプに接続することにより実現することができます.この場合,AVアンプの補正機能は OFFにして,PC の Dirac Live を使用して下さい.

 

また,Dirac Live は市販されているオーディオシステムを念頭に設計されています.複数の帯域ごとのスピーカーをクロスオーバーフィルターを用いてそれぞれ独立したアンプでドライブするシステムでご利用の場合は,期待する効果が得られないことがあります.事前にトライアルライセンスで確認するか,お問い合わせよりご相談ください.

Dirac Live はグラフィックイコライザー/パラメトリックイコライザーと何が違うのですか?

グラフィックイコライザー/パラメトリックイコライザーは IIRフィルターを用い,周波数特性を改善しますが,位相特性,時間特性(波形)は逆に悪化し,本来の音源の持つ波形をゆがめ,また室内定在波に対する副作用があります.Dirac Live は周波数特性のみならず,位相・時間特性を重視し,音源本来の持つサウンドステージを復元するような最適化を行います.

Dirac Live は音場補正技術と何が違うのですか?

Dirac Live 室内音響最適化ソリューションは音場補正を含むものです.AVアンプなどで用いられる音場補正技術は主に FIR・遅延フィルターを用い,周波数特性,位相特性を改善しますが,時間特性(波形)は悪化し,本来の音源にはない音が加わることがあります.Dirac Live は周波数特性,位相特性のみならず,時間特性を重視し,時々刻々と変化する音楽のもつ本来のサウンドステージを復元するよう最適化します.

サウンドステージ指向の室内音響最適化ソリューション Dirac Live は従来の音場補正(FIRフィルター)やイコライザー(IIRフィルター)を含むものです

位相特性,時間特性が良くなると何がいいのですか?

私たちが音を聴くときに最も重視しているのは周波数情報,すなわち音の高さと大きさです.これだけでその音楽がどのようなものかがわかるため,これで十分ということもできます.一方,位相・時間情報は,サウンドステージ,つまり音のイメージング,ステージング,音像,定位,臨場感などといわれる属性を担っています.

 

例えば,大きな公園や神社を散歩するとき,鳥のさえずりが聴こえてきます.ああ,鳥が鳴いているな,で終わる人もいれば,その鳴き声から,その鳥が,どの方向でどのくらいの距離にいるかまでを聴き分ける人もいます.前者が周波数情報で,後者が位相・時間情報です.一般にプロの音楽家や演奏家は位相を聴き分ける「位相耳」を持っていると言われており,このタイプの方はぜひ Dirac Live を使ってみてください.

わたしは音楽は好きですが,あまりオーディオに興味がありません.Dirac Live の良さがわかるのでしょうか?

もし普段の生活で,音のイメージング,ステージング,音像,定位,臨場感などに意識が向くようでしたら(※上記の質問を参照),生活重視で,オーディオに興味がないあなたにこそ Dirac Live をご利用いただきたいと思います.通常,音響処理には大きな手間とコストがかかるため,オーディオに興味のない人はやりません.しかし何もしないと室内音響の壁により,耳に届く音楽は悪化したままで,音のサウンドステージはそこなわれたままです.普及価格帯のシステムにこそ Dirac Live を使ってその能力を最大限発揮させ,さらに音楽を楽しんでください.なにもしていない高級機よりも音が良くなることがあります.従来の音響処理に比べると Dirac Live は部屋に変更を加えることなくリーズナブルなコストで,測定作業はあるものの,簡単にできます.オーディオに興味がないということですので,しっかりサポートいたします.いつでもご相談ください.

ストリーミング再生で Dirac Live は使えますか?

はい,Windows10 に限られますが Dirac Live Processor スタンドアローンにより,PCベースの amazon music HD など,各種ストリーミング サービスを Dirac Live で楽しむことができます.

詳しくは Dirac Live のページ,またスタートガイドをご参照ください.

また,同様に(Windows10 に限られますが)Roon などの プラグインをサポートしていないメディアプレーヤーでも Dirac Live を使用することができます.

 

Dirac Live で Amazon Music HD を聴こうをみる ⇒

室内音響について

オーディオ機器やアクセサリーのグレードアップは効果がないのでしょうか?

いいえ,効果があります.しかし,もしサウンドステージを改善したいのであれば,室内音響の問題の方がその効果よりもはるかに大きいのです.

高価なオーディオ機器やアクセサリーを使うと音は良くなります.ただ,それらの機器の本来の能力は上がるのですが,室内音響の影響でその力が十分に発揮できないところに問題があります.例えば,8 の能力を持った機器を 9 のものにグレードアップします.しかし,そもそも室内音響の問題で 4に落ちていたとすると,グレードアップしたとしても,室内音響問題を解決しない限り,その効果は限定的です.まず大きな問題から解決していきましょう.

 

問題のレベルを具体的な数字でみると,スピーカー以外のオーディオ機器やアクセサリーのグレードアップによる音の変化は通常 1dB 以下で,その多くは測定にかからないレベルですが,人間の耳はその微妙な変化を聴き分けます.一方,室内音響は概ね最大 20dB 程度の大きな変動をもたらします.これで,双方の影響のレベルがいかに違うかがおわかりになると思います.

 

サウンドステージの改善にはオーディオ機器のグレードアップよりは音響処理の方がはるかに効果的です

20 dB の変動というのはどのくらいですか?

dB(デシベル)というのは技術用語なので,なじみのある言葉ではありませんね.以下はアンプのボリュームですが,この数字表記が dB になっています.

db(デシベル)の説明

室内音響がもたらす 20 dB の変動というのは,例えて説明すれば,ある周波数の音は,ボリュームのつまみが 43 の音量なのに,同時に鳴っている別の周波数の音は ボリュームのつまみが 23 の音量になっているということです.皆さんも,ボリュームを回したときに音量がどのくらい変わるかイメージできると思いますが,同時に鳴っている音の周波数に応じて,これほどの変動を与えるのが室内音響の問題です.音源本来の音ではなく,かなりデフォルメされた音を聴いていることがお分かりいただけると思います.